山賊の極意

山賊の日常を綴ります

dアニメストアアワード2021 構築経緯

今年の振り返りも兼ねて。作品の具体的な内容についてはあまり深く触れない方針で。

 

入選作品

 

オススメしたいアニメ : 86ーエイティシックスー

 この設問は本当に難しい。私は現状、主観が9割というような作品の鑑賞をしているが、人に勧めるという事は客観評価を含めなくてはならない。作画等演出の安定性や、主観を排してなお心に響く説得力を持っているかという点を重視して勧める価値があるか否かを検討し、最終的にこの作品が入選となった。

 

展開が気になったアニメ : ワンダーエッグ・プライオリティ

 展開が気になったというのは着地点について言及していないよな、という事に気づき候補に挙がった。恥ずかしながら私はこの作品の主張をあまり理解できていない。しかし、世界観やエピソードごとの展開や随所で見られた力強い作画から、何かを伝えたいという意思を感じ、その意思を汲み取りたいと思わされた。本編13話に加えて特別編に至るまで終始展開が気になったという意味で、この設問の解答にふさわしいと判断した。

 

世界観が良かったアニメ : Sonny Boy

 人類や共同体といった大きさの組織を学級という単位に落とし込んで表現したり、逆に一つの思想や概念を"この世界"という形に拡大して表現するといった、世界観の構築のが興味深い。難解ではあるが、難解な部分に対する解釈多様性すらも作品の主張の一つとして内包されており、その辺りが私の個人的な思想と一致したことも含めて非常に好きな作品だった。

 

ストーリーが良かったアニメ : Vivy -Flourite Eye's Song-

 設問による制限も含めてここに入ったが、総合的に良かった作品。マツモトと世界の対比によって未来と現在の位置関係を可視化され、ストーリーが一貫性を持っていた。音楽や作画についても完成度が高かった。Sing My Pleasureは言うまでもなくアニソンらしい名曲であったし、戦闘シーンの動画における人間とアンドロイドを描き分けが面白かった。

 

アツかったアニメ : かげきしょうじょ!!

 アツかった、という表現は少しばかり適切でないかもしれないが、短いスパンで展開に山があり、大きく感情を揺さぶられた作品。キャラクター数が多いことを13話の範囲内で上手く活用しており、次々と別のキャラクターにスポットの当たるテンポの良い群像劇が印象的だった。

 

キュンキュンしたアニメ : 180秒で君の耳を幸せにできるか?

 私は恋愛を軸にした作品を積極的には観ないため、この設問には毎年困らされている。そして何かしら理由をこじつけて作品を選んでいる。今年の入選作品も半分は冗談である。が半分は本気で、ASMRに覚える独特の心地よさはキュンキュンに比較的近い感覚なのではないか、と考え選択した。

 

候補に挙がったものの落選した作品

もちろん視聴した全ての作品について検討したが、特に言及しておきたいものについて。

 

オススメしたいアニメ : オッドタクシー

 dアニメストアで配信されなかったため強制的に落選。難しい設問とは言ったがこの作品だけは別格で、可能なら迷いなく投票していた。脚本の質が圧倒的に高い。一つ一つの会話のリズムが絶妙で飽きが来ない。オリジナルアニメであることも含めて、オススメしたいし、オススメする価値のある作品だと断言する。

 

展開が気になったアニメ : シャドーハウス

 序盤に漂う閉塞感と不気味さ、そして物語が進むにつれて徐々に視界が開けていく展開が、常に次の展開への期待感を産んでいた。ただ1クールのアニメとしてみた際に、13話を通しての期待感以上に、13話の先に対する期待感が強かったように感じたため、設問の答えとしてより適切なものを入選させた。ぜひ2期が観たい。

 

世界観が良かったアニメ : 不滅のあなたへ

 異質な存在である主人公が様々なコミュニティを渡り歩き、第三者的な眼を通して人々の営みを観察する作品。と思いきや、主人公が人々の側から影響を受けて成長していく過程を描く物語でもある。その構造が独特で好きだったが、Sonny Boyが圧倒的だった。

 

ストーリーが良かったアニメ : 無職転生 ~異世界行ったら本気出す~

 個人的に苦手なキャラクターや表現が存在したため入選させる気にはならなかったが、名シーンや好きなエピソードを抽出した場合の評価は極めて高い。演出の質も高く、制作にかなり力が入っていると感じた。

 

アツかったアニメ : ウマ娘 プリティダービー Sason 2

 結末のアツさは圧巻だった。普通ならご都合主義にしか見えない展開だが、これが史実と言うのだから否応ない。単純により好きな作品があったため落選となったが、自分が挙げなくても皆が入れるだろ?と思ったことは否定しない。

 

番外編

笑えるアニメ : ひぐらしのなく頃に

 凄惨な絵と、動機や手段の稚拙さとのギャップがシリアスな笑いを生んでいた。ギャグアニメと呼ぶには展開の間延びを感じる部分もあったが、笑いの瞬間最大風速という観点では圧勝であった。

 

OP・EDが良かったアニメ : 怪物事変

 OPとEDの両方がトップクラスに好きだという事で入選。OP・ED単体では好きな曲が無数に存在するため1番を決めることができない。